内装木質化の効果 

(上の写真は、玉川保育園。役場HPから転載)

ときがわカンパニー代表の関根です。

保育園や小学校の内装を、木質化することによって、
どんな影響が子供たちに起こるでしょうか?

たぶん良い影響になるとは思いますが、実際はどうなのでしょう。

いくつかの調査結果をご紹介します。

(・引用 ○関根の独り言)

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生徒の情緒不安定性についての校舎環境(木造・鉄筋)の違いによる比較
 -教育効果に及ぼす学校・校舎内環境に関する研究VII-

 高橋丈司(1993)

http://repository.aichi-edu.ac.jp/dspace/bitstream/10424/2454/1/kenkyo425564.pdf

研究I 生徒の情緒不安定性についての校舎環境(木造・鉄筋)の違いによる

比較

・木造校舎と鉄筋校舎ですごす子供たちを調査。
  木造校舎:上之保小の5年、6年  
  鉄筋校舎:富之保小の5年、6年
  鉄筋校舎:上之保小の4年、富之保小の4年

・虚構尺度は、木造校舎の子供たちのほうが、
 より正直であるという結果(1%で有意)

・情緒不安定性および攻撃性においては、木造校舎の子供たちは、
 鉄筋校舎の子供たちより、情緒が安定し、攻撃的でないことを示している。

・特に、女子においては、校舎環境の差が顕著にみられる。

・木造校舎の環境が子供の心理面にプラスに影響しており、一方
 鉄筋校舎のもつマイナス面は、男子より女子にはっきり表れる傾向がある。

○校舎環境の違い(木造・鉄筋)は、女子に、より影響があらわれる、
 というのは、ちょっと怖い結果です。

研究II 鉄筋コンクリート造校舎の内装木質化教室に対する教師の認知

・木質化された教室がどのようであるかを把握するために、教師を対象として
 SD法によりイメージ調査を実施。

・鉄筋校舎は、硬く、冷たい感じであったのに、内装木質化教室は、
 柔らかく、温かい雰囲気に変化した。

 鉄筋校舎は、人工的、機械的な印象を与えていたのが、
 内装木質化されたことによって、教室は自然的、人間的な感じになっている

img196

・快適性因子では、「広い」を除いて、全部有意差があった。
 鉄筋校舎は、快適ではなかった。即ち、不安、窮屈、苦しい、厳しい、
 せかせか、危険、香りが無い雰囲気であって、評価は悪く、拒否されている
 ような感じを与えていたのである。

 木質化された教室は、雰囲気が一変した。快適になった。即ち、安心、
 のびのびした、楽しい、やさしい、のんびりした、安全、香りのよい、であって
 評価は良く、受け入れてくれるような感じになった。

○学校で教える先生たちが、このように感じているのであれば、
 それは、子供たちへの接し方にも影響があらわれるかもしれませんね。

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「木のぬくもりを感じながら 森とともに育つ」

 一園一室木のぬくもり推進運動 事例集2013 大阪府
  http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/217/00127033/06jirei1023.pdf

・木の主な香り成分に、テルペン類があり、リラックス効果があるといわれている。
 
 木質化を行ったA,B教室と、行っていないC教室を比べると、
 木質化を行ったA,B教室の施工後のα-ピネンが増加していた。

img197

・保育士と保護者にアンケートを実施した結果、木質化を行ったA教室が
 「落ち着く」と評価。他にも「温かみがある」「明るい」という評価。
 園児の様子は「集中している」と評価。

・調査の結果、内装木質化を行った保育室では、木の香り成分の上昇、
 木のぬくもりや香りが教室の雰囲気改善に効果をもたらしたことを確認。

 保育園における内装木質化の効果調査(2014)
  http://kansyukai.or.jp/pdf/nukumori_kekka.pdf
 大阪府の一園一室木のぬくもり推進モデル事業
  http://www.pref.osaka.lg.jp/midori/midori/g-11ichien.html

○保育園に、一部屋でもいいので、木質化された空間を作ってあげたいです。

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「木のくらし 木のちから 学校・高齢者施設・保育園などにおける木の効用」

 http://www.pref.oita.jp/uploaded/life/5154_272885_misc.pdf

・中学生へのアンケート調査によると、
 「気持ちが落ち着かない」「やる気がでない」「おなかが痛くなる」などの
 ストレス時の反応、行動について、木質率が高い学校ほど、訴え率が低い
 という結果が出た。

img199

・小中学校の先生約1000名へのアンケート調査によると、教室に対する
 イメージと児童、生徒に対するイメージとの間には、強い相関関係がみられる
 ことが分かった。

img199 - コピー

 木質率が高く、「明るい」「安心な」などの教室イメージが良い学校に勤務
 する先生ほど、児童、生徒に対して「落ち着きのある」「おだやかな」「明るい」
 などの良いイメージ(児童観、生徒観)を持っているのである。

○これもちょっと怖い結果ですね。子供たちそのものよりも、教室環境に、
 教員は影響されてしまっているということかもしれませんからね。

 それだけ、教室環境(木質化)は、重要だということでしょう。

・高齢者施設では、食器を木製品に変更した結果、
 食後に「社会的交流」「自己認識」「共感と思いやり」などに
 大きな伸びが見られ、有意差が認められた。

○施設の中全体ではなく、木の食器ぐらいでも、影響があるんですね。
 それだけ、木は人間にとって大切なのでしょう。

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以上、内装木質化の効果に関して、いくつかの研究知見をご紹介しました。

あらためて、子供達が過ごす環境の木質化は重要ですね。

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