木の保育・教育環境づくりの効果

(上の写真は、玉川保育園。役場HPから転載)

ときがわカンパニー代表の関根です。

2016年7月25日(月)13時~17時@所沢
第2回 埼玉県木造公共施設シンポジウムに参加してきました。

(詳しい内容は、林さんのレポートご参照
第2回 埼玉県木造公共施設シンポジウム

私は、基調講演をされた長澤悟先生の「子どものための木の教育・保育環境」
「木材の特性による教育的効果」の部分をご紹介します。

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「木の保育・教育環境づくりの効果」

1.豊かで健康的な教育・生活環境の実現 
   木材の特性による教育的効果-心理・情緒・健康・快適な室内環境

2.環境教育・地域学習の教材-植える、手を入れる、見る、知る

3.喜びが大きい:教育施設は地域の関心事

 (長澤悟先生「学校建築を語る。 ~地域を支え、心をつなぐ学校づくり」
  https://www.manabinoba.com/index.cfm/6,16686,12,html )

●無垢材は、保温性、調湿機能が高い

 ・結露がなくなる ・インフルエンザにかかりにくい

 (九州大学大学院 農学研究院 藤本登留先生の研究*)

*藤本先生の最近の研究
 
 「木の家 睡眠の質高く 産学で立証実験 調湿、香りが効果」(2016)
  http://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/225108

●木の床は衝撃を吸収する

 ・けがをしにくい ・疲れにくい

●木の教室は、暖かい

 ・室温が高い ・顔と足元付近の温度差が小さい

 (秋田県立大学 木材高度加工研究所の研究
  「教室内の環境が子どもにもたらす影響に関する研究 :
   その2 能代市内の小学校における冬期の温熱環境と子どもの評価
   http://ci.nii.ac.jp/naid/110006296315 )

 (横浜国立大学 教育人間科学部 小林大介先生の発表資料
  「木材で創造する豊かな教育環境 〜木材で学校を建てよう!」p.23
  http://midorinoie.org/project/seminar/pdf/semi05ko.pdf )

●室内の体感温熱環境を向上させる

 ・「足元の冷え」は、倦怠感や眠気を催し、作業能率を下げるが、
  床に木材を利用した場合、室温と床表面温度の差が小さくなり、
  足元の快適性が向上し、効率が増す。

 (天野敦子先生の研究
  http://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/pdf/2-2.pdf )

●快適で自然なイメージの木の教室

 ・自然なイメージ ・温かく柔らかいイメージ ・落ち着いたイメージ

●クリーンで集中しやすい

 ・Co2濃度が低い 

●木の空間は作業能率を高める

●木の香りには、リフレッシュ効果がある

 ・木の香りには、リフレッシュ効果や鎮静効果のほか、抗菌作用、
  殺ダニ作用、消臭作用などがあるといわれている。

 (秋田県立大学 木材高度加工研究所の研究
  http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/riyou/pdf/090710_1-16.pdf

●木は情緒を安定させる

●木質化率が高いと、学級の印象が良くなる

●木質化率が高いと、生徒のストレス反応が低くなる

 (埼玉大学 浅田茂裕先生の研究
  http://s-read.saitama-u.ac.jp/researchers/pages/researcher/dKzuFNBx

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改めて、木の保育・教育環境の効果は、
様々な研究で実証されているということですね。

少しでも多くの子供たちに、木に包まれた環境を作ってあげたいものです。

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