リクルートライフスタイルの山田修司さんにお話を伺いました。

ときがわカンパニー「ときがわ方式」拡販事業部の林です。

リクルートライフスタイルの山田修司さんと平塚朋美さんにお話を伺いました。

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山田さん:仕事柄、日本中を色々と周って感じるのは、地方の活性化と言っているけど、お金を落とすことが目的になっているところが少なくないということです。単視眼的・短絡的というか。使命感に追われるとか、義務でやっているとダメになると思います。楽しんでないんですよね。観光地を見ていると、至る所に「義務感」を感じます。2020年に向けてというのでしょうか。でも、祭りのあとに、どうするのか。

ときがわカンパニーさんの目的は、「人」にときがわ町に来てもらうことだと思うのですが、例えば、ときがわ町の人たちに誇りを持ってもらうと。観光の目的って、多くの人が旅行者のためと思っているけど、そうじゃないんです。住民に幸せになってもらうのが観光の目的なんです。だって、観光地の住民が、「俺の町、つまんないんだよね。来たいって言うから案内するけどさあ」なんて言っていたら、そんな町には行きたくないですよね。

ときがわ町のオーディエンスとしては、「短絡」の逆を行ってほしいです。焼き畑的に観光客を求める、販促をしたとして、じゃあ、その後はどうするの、という不安があります。何かのブームで一時的に観光客が増えても、その後はどうするの、という後世に対する不安ですね。

組織として町おこしを見るのであれば、「制度」じゃダメなんです。「風土」が大事なんです。今あるままの土地。「お高く止まって」いいと思います(笑)

利益を上げるにしても、今年度が10だから、来年度は20にしよう、グラフにすると45度で上がっていくのではなく、もっと息の長い成長、1度の射角で良いと思うんですよ。いわゆる「キャパ」を広げなくてよいと。行列ができたら、待ってもらえばよいんじゃないかと。需要に答えなくてもよいと思います。商売と考えれば大変かもしれないけど、損益分岐点は5年後でもよいんじゃないでしょうか。

ときがわ町の良さは、「何もないところ」(笑)それは冗談ですが、誰かにときがわ町を伝えるとき、なにかこう「ブランド感」を伝えるのが難しい。京都みたいなところだよね・日光みたいなところだよね、だとか、そういう、何かと同系列なものを示せると人に伝えやすいような気がします。バッグで言うと、グッチ・コーチみたいな。上手い例えじゃないのかな(苦笑)

平塚さん:昔、過疎地を旅するツアーに、3年程携わっていたことがあったんですね。知られていないところが好きな方もいらっしゃいます。過疎地の良さ。でも、その土地の人はその土地の価値に気づいていないんです。ときがわ町はその「価値」をすでに持っていると思います。そして、都心から散歩感覚に行ける、というのも魅力ですね。ただ、山田さんが言ったように、ときがわ町の良さを言葉で伝えるのは難しい。「行けば分かるよ」と(笑)

山田さん:ときがわ町の魅力の中で大切なのは、「人がよい」ということだと思います。例えば、埼玉県幸手市の「ホテルグリーンコア」。度々お邪魔します。このホテルは「ラグジュアリー感」がすごいんですけど、その一つに「人」があるんですね。ホテルのモットーは、従業員の自発性を大事にすること。やらされじゃないんですよね。オーナーと親しくさせてもらっているのですが、ただダラダラとおしゃべりするのが楽しいんです。泊まらずに帰ってもいいくらい。それじゃビジネスとしては困ると思いますが(笑)ただ、大好きな人に会いに行く。「ただいま」「おかえり」って。

平塚さん:ときがわ町もそんな感じがあると思います。人。そして、景色・匂いでしょうか。

山田さん:ときがわ町には素敵なお店がたくさんありますが、お話を聞くと、そのお店・仕事を本当にやりたくてやっているんですよね。そして、お客さんに対して無条件のウェルカムでは決してないんです。好きな方に来てほしいということでしょうか。

ときがわ町出身じゃない方も結構いらっしゃるんですよね。ある方は「他所者が暮らしやすい場所」とおっしゃっていました。

観光の目的は、たしかに土地にお金を落としてもらうという側面もあります。ですが、本当の意義は、その土地を好きになってくれた人が定住してくれることだと思います。たとえ観光客がお金を消費しても、その消費は一人が定住して生活する上での消費の10分の1なんですから。

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今回は、お二人にとてもたくさんのヒントをいただくことができました。ときがわ町ファンのお二人に今以上にときがわ町を好きになってもらえるように、私たちも「やりたいように」活動していきたいと思います(笑)

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山田さん、平塚さん、どうもありがとうございました!

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