MikaのBIOレポート@パリ(2)

ときがわカンパニー代表の関根です。

パリに行っているMikaさんから、レポート第2弾が届きました。

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仕事でパリに滞在する間、オーガニック=Bioについて発信させていただきます。

この2年で4回ほど仕事のため渡仏していますが、訪れる度にBioの普及増加を感じてきました。では、Bioとは何なのか、そしてなぜBioが注目されているのか?ということから見ていきたいと思います。

Bioとは、Biologique(生物学上の、自然食品の)の略で、フランスではBioを名乗るには、大変厳しい審査を経たオーガニック認証が必要のようです。原料の95%以上は有機農業、添加物などの化学物質を含まないもので、畜産物であれば90%以上が有機飼料を使用し、放牧、遺伝子組み換え品を使用していない食品であることが保障されているそうです。

アメリカでは、1990年代後半から遺伝子組み換え作物が普及し、いかにコストを抑えた食品を市場に提供するかが先行していた一方で、食の安全性への関心は年々高まり、今やオーガニックは特別なものではなく選べる時代です。

私がアメリカに留学していた1990年代は、どぎつい色のお菓子がたくさんあり、カロリー含め食品と健康に対する意識はかなり低かったと思いますが、シアトルでもオーガニックのスーパーは増え続けています。今や日本の方が食の安全は危ぶまれ、添加物使用料世界一となり350種以上の食品添加物が認可されているそうです。

私はスーパーで売られている食品を購入する際必ず裏の原材料を見てしまうのですが、一体何なのか分からないようなカタカナの材料が多用されていてそれを見るだけで、棚に商品を戻すことが多々あります。

そして、何故こんなにも訳の分からない添加物が使用されているのか理解できません。長期保存のため?人工的でも美味しいと思う味覚に日本人が慣らされている?野菜や果物はどうでしょうか?お肉はどうでしょうか?野菜に使用されている化学肥料については、海外とは比較にならないほど使用制限が無く、日本の野菜は汚染物扱いされているともいわれているそうです。

農薬においても同様で、使用量はアメリカの約7倍もあると言われているとか。そして、環境を悪化させている大きな原因にもなっていることも無視できません。長寿命の日本人ではありますが、本当に健康で幸せに過ごせているのでしょうか?お肉についてもどんな餌を食べているのかが体を作る上で重要だと思いますが、遺伝子組み換えの餌を食べて育った肉は一体安全安心なものと言えるのでしょうか?

様々な疑問が浮かびあがってきます。欧米では禁止されている添加物や保存料が信じられないほど使われている日本。プラスチックごみ含め過剰包装も日ごろから気になっていますが、フランスではマイバックは当たり前!袋になんて入れてくれません。ドイツでもごみが出ないような生活をしていると言われています。

少々話が脱線してしまいましたが、フランス人がなぜBioを好むようになったのか? 体にも良く、自然環境保護の観点からもよろしいものですが、何より美味しさにあるともいわれているようです。野菜、果物は甘味、苦み、渋みも瑞々しさも味わえて、本来の味わいを感じることができる。お肉なら塩コショウで十分に美味しさがストレートに協調され滋味を感じることができるそうです。

そんな魅力的なBioですが、ここ数年で価格も落ち着き、通常の栽培品とそう変わりない価格で購入できるのは、素晴らしいことですね。そして、Bioの良さは、自然、動物、人にやさしいことだそうです。日本の農業事情に簡単に置き換えるのは難しそうですが・・・。

日本の農業従事者の平均年齢は数年前で65歳であったかと。昨年オランダで農業視察をさせていただく機会があり、トマトとパプリカのハウス栽培農家、世界園芸センター(高校、大学があり、園芸のコンサル機能も有している)にも訪問させて頂きました。

ハウス栽培をされている2軒の農家では、寒い冬は地熱を活用しハウスを温め、温度、湿度、光、栄養等々は全てコンピューター管理をし、自動に調整されていました。広さ40ヘクタール(東京ドーム8.5コ分)ほどの農園内で1つの野菜を専門で作り、作業者は高さ3mもあるトマトを自動式の機械に乗って上下に動きながら、音楽を楽しみ収穫し、収穫したものはカートに乗せると出荷場まで無人で自動搬送されていく。

ハイテクを駆使していながらも蜂が受粉を行い完全無農薬で栽培され、時間あたりの生産性(収穫量換算)は日本の5倍とのこと。完全なる企業経営で農業を進められる裏には、国を挙げて取り組み、農業のノウハウから資金面の管理サポートをするコンサル体制も充実していました。

そこでコンサルをされている方の話で一番印象に残っているは、これからの農業は若者が従事したくなるようなセクシーなものでなければならないということでした。そして、十分に収入が確保でき、労働時間も短かければ魅力ある職業となるということ。

それが現実となっているオランダの農事情を日本にも持っていきたいと活動されている方の話でしたが、こうしてヨーロッパ見ると、私達日本人はもっともっと食に対して、地球や環境に対して、関心を持つ必要性を感じますね。

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Mikaさん、ありがとうございます!

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P.S.

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関根 雅泰

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