勉強会議「”考える教育”について考える」を開催しました。

ときがわカンパニー代表の関根です。

2019年3月10日(日)9時30分~、「”考える教育”について考える」勉強会議を開催しました。

参加者は、6名+2名。
・小学校教員の方 4名(山口さん、加藤さん、鈴木さん、岩崎さん)
・高校教員の方 1名(松本さん)
・保護者 1名(風間有加さん)
+ときがわカンパニー、林さん、関根。

赤ちゃん(0歳)もいるので、時折だっこしながらの勉強会議です。

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まずは、お互いの自己紹介をする中で、今回の勉強会議への「期待」や「参加理由」を教えてもらいます。

・保護者の立場で、学校の先生方が「考える教育」について、どう考えているのかを知りたい。
・基礎学力を身につけてもらう必要がある中で、考えてもらう教育も必要。ただ教員も多忙な中で、何ができるのか考えたい。
・若い先生方が、どんなこと考えているのか知りたい。
・「考えるのが面倒くさい」「考えなくて済む」状態に慣れている人もいる。考えて考え抜くと、本番では考えなくて動けることもある(例:剣道)「働き方改革」で、やることは増えても、仕事は減らせないという状況もある。その中で出来ることを考えたい。
・「上からふってきたことこなすだけ」「年間計画を作成しながら、教員としての自分自身に考える力が無い」ことに気づかされる。時間が無い中、こういう勉強会の機会に、色々考えてみたい。学力的に高い地域の学校なので、子供たちに各種テストで、問題をバンバン解かせている状況。これで、考える力がつくのかは、正直疑問がある。
・多忙感で、自分自身も考えられなくなってきている。長野の伊那市立伊那小学校を視察に行ってきた。「3無い」で、チャイムがない、時間割がない、通知表がない中で、子供達が、職人のように集中して打ち込んでいた様子が印象的。(「伊那小ホームページ」)

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次に、各参加者が持ち寄った「考える力」や「考える教育」に関する本を紹介し、その本を基にした意見交換をしていきます。

本の内容を要約発表するお母さん。

その間、赤ちゃんを抱っこしているおじさん。

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・教科書を、「使いやすさ」で見る教員は多い。
・「ふり返り」と「メタ認知」
・ふり返りが大事なのは分かるが、それをどう実践し、学びに結びつけているのか。
・高校教員は、顧客が望まないサービスを提供しているサービス業かも。
・相手が「考えるように仕向ける」ために。主体が自分にあるとき、つまり責任があるとき、人は(自分事として)考えるのでは。
・「考えてもらう」ためには、何でも問うて良い場が必要。問われる側は、考えさせる覚悟、多くを訊かれる覚悟が必要。
・教員は「(自分の言うことを)信じろ! でも 信じるな」というアンビバレント(相反する)感覚が必要。そのアンビバレントさを持てない教員は怖い。
・地域が「学びの場」を自律的に作っていくことが必要。明治維新以降、教育を国が一元管理しているが、地域が担うべき面もある。
・家庭、学校、以外の「3rd place」で、自分を認めてもらうことが必要。
・公立学校と、社会教育は、並列が望ましい。フリースクールが下ということは無い。
・「ほめる」のではなく「承認、認める」更に「価値づける」(菊池省三氏)ことを意識している。
・学校文化では「させる」が当たり前。自分はそういった使役動詞は使わないようにしている。
・教員が疲弊する原因は「職場の人間関係」と「教室コントロールの低下」
・「コントロール欲求」が強い教員もいる。教員の多くは「学校生活で成功している人」なので、何故自分と同じようにできないのかが分からないこともある。
・教室経営は「独立王国」や「フランチャイズのオーナー」というメタファー(喩え)で表現されることもある。
・相手に考えてもらうために「本との対話機会提供(本を読んでもらう事で考えるきっかけをつくる)」「実践(やってみることで、考えることを促す)」「実践後(月1回)のふり返りミーティング(自分で話すこと、他者の意見をもらう事で、更に考える機会をつくる)」

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最後に、参加しての「感想」を動画に撮らせてもらいます。

編集・発信:長女(高1)の合同会社maikka

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皆さん、ありがとうございました!

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参加者の1人、岩崎さんから「相性という観点で、コーチングやマッチングを考えてみるのはどうか?」という提案を頂いたので、次回、勉強会議のテーマは「相性」にしたいと思います。

(岩崎さん、いつもありがとうございます!)

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●参加者 山口さんのFB記事

安心感と新鮮さと程よい緊張感が、いい具合にミックスされている学びの場です。関根さん、林さん、ご参加の皆様(おなじみの方々も♪)ありがとうございました〜 ときがわカンパニーの今後の企画にも目が離せません!

●参加者 松本さんから頂戴したメール

関根様、こんばんは。
本日の学習会、小学校の先生方と率直に話し合う場を設けていただき、また、企業経営や起業支援に詳しい皆様とも交流することができ、貴重な機会となりました。ありがとうございました。

学校でも職場でも、先生や社員が「育つ」ことが組織運営、教育・サービス内容の充実・改善に不可欠なことだと痛感していますが、その人が「育つ」ために必要な「学び」の重要性をどのように組織で保障し、人が「学ぶ」しくみをどのように作るか、等々の課題について、小学校の先生方とお話して気づかされることが多々ありました。

私は間もなく「教師」を辞し、自らの歩みを振り返り、次に歩むべき道を探し始める予定ですが、教育とは縁を切るわけではないため、今後も教育に携わる若い先生方との交流は深めていきたいと思っています。

また、65歳からの年金支給の影響を受け、これから私も「空白の5年間」が始まりますが、同じ境遇にいるシニア層とともに、再任用や再雇用にしがみつくのではなく、新しい生き方、働き方を模索していきたいと思っています。

ときがわカンパニーの皆様ともそうした観点から今後も交流を続けていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
本日は本当にありがとうございました。

県立小川高等学校定時制教諭/NPO法人チーム東松山 松本 浩一

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山口さん、松本さん、ありがとうございます!

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