-「山のオバちゃん!!」と呼びたくなる尾上美保子さんの謎解きインタビュー!-
第2回:親しみ溢れるお試し住宅「やまんなか」の管理人「おのうえさん」の30代編
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「あれ?この人と私、今日はじめて話すよね?」と、つい自分自身に問いかけてしまうほど、スマートフォン(携帯電話)の向こうから聞こえてくる声は、屈託なく明るい。
その、元気いっぱいの明るい声を聞いていると、いつの間にか昔から知っていたような気分になってくるから不思議なものです。
そして気がつけば、埼玉県比企郡ときがわ町のお試し住宅「やまんなか」への訪問が、さらに待ち遠しいものになっていました。
そんな声の持ち主が、ときがわ町のお試し住宅「やまんなか」の管理人を任されている「尾上美保子(おのうえ みほこ)」さんです。
尾上さんは、ときがわ町に移住を考える私たち県外人にとっても、明るくて頼りがいがある素敵な存在です。
そんな尾上さん、実は、株式会社 R’e lease(不動産業)やみのり接骨院も営む女性起業家でもあります。
こちらのコラムでは、尾上さんの魅力に迫りつつ、その魅力形成の謎についてもひも解いていきたいと思っています。
第2回目の今回は、30代の尾上さんについてお話を伺いました。
-20代では、不動産会社へ営業する広告会社にお勤めで、「その経験が今に活きている」こと、そして、そのときに学んだことなどを教えてくださり、ありがとうございました!
尾上さんの考え方や、経験から得た、
・過酷な状況に追い込まれたら、アイデアを出して乗り切ってみる
・自分が輝ける立ち位置を知る
・周囲の人たちに相談し、力を借りる
って、どれも大切なことですね。
やはり30代も、いろいろな経験をされましたか?
尾上さん:「はい、30代は結婚という大きな出来事もありました」
-結婚、それは大きな出来事ですね。いつ、ご結婚されたんですか?
尾上さん:「えーっと…31歳のときです」
-そのときもまだ、不動産の会社へ営業する広告会社に勤めていたんですか?」
尾上さん:「はい、でも、産休がきちんと取れる会社だったので、産前・産後で1年ぐらいはお休みしました」
-へぇ、いいですね!キッチリとした会社だったんですね。そういった制度をきちんと使うことができるって、女性にとったら働きやすいですね。
尾上さん:「そうなんです!そういうところがきちんとしていて良かったと思いました。それに私、営業だから車を運転してて。だから、妊娠がわかった次の日から、もうお休みだったんです」
-え?
尾上さん:「あ、ほら、運転すると危ないから」
-あ~あ、すごいですね!すごくいい会社!でも、産休に入るとき、ちょっと寂しくなかったですか?なんか、みんな働いているのに私だけ産休に入って仕事遅れちゃう、みたいな。
尾上さん:「あ、そういうのは全然。“やったぁ!”という感じでした。それまでずっと働きづめだったということもあって」
-あぁ、そうですよね。毎朝6時に家を出て、毎晩飲んで終電で帰ってたんですもんね。じゃあ、産休の間は充実していた…?
尾上さん:「はい!妊娠しているときは充実してましたね。保険関係なんかも充実している会社だったので、スイミングへ通ったりしていました」
-スイミングですか。いいですね。
尾上さん:「公務員の方とかもたくさん来ていて、お友達になって楽しく過ごしました。スイミングや、せせらぎホールのツポーツジムに毎日のように通って、産前は本当にマタニティライフというものを満喫しましたね」
-いいですね、いいですね!私は産休を取ったことが無いので羨ましいです!
マタニティライフを満喫して、そのあとは出産、子育てしながら仕事復帰ということになるわけですが、何か悩みとかはなかったですか?
尾上さん:「初めての子供だったので、出産後、通勤時間なども合せると勤務時間が長くなるし、子供を預けてもいいのかどうか悩みました。親として、3歳ぐらいまで一緒にいないといけないんではないかという思いが強かったです」
-ああ、なるほど。そうですよね、私も子供を産んだとき、親は子供と一緒にいないといけないというような気持ちになりました。
では、3歳ぐらいまで復帰せず…?
尾上さん:「それが、学校の先生をしている先輩ママに相談したら、“一緒にいる時間が長ければいいという問題ではなく、愛情が薄くならないように仕事に出るということが大切”だと教えてもらいました。大切なのは、子供と一緒にいる時間の長さではなく、一緒にいるときの時間の濃さなんだなぁって」
-じゃあ、それからはバンバン働いたわけですね?
尾上さん:「そうですね、ただ、1人目のときは近くにいる母の助けも借りたりしながらなんとか仕事できたんですが、2人目を産むときには退職しないと無理かな…って」
-あぁ、子育てと働くことの両立って、こういうところが難しいですよね。まだまだ、女性が働く環境って整ってないですよね。子育てはどうしても女性という状況になるし、保育園は子供に熱があると預かってくれないし、学童だって遅くまでは見てくれないから残業も限られる。まだまだ働くお母さんにとって厳しい社会ですよね。
尾上さん:「そうなんですよね。それでいろいろ考えて、子供と一緒にいるために資格を取ろうと思ったんです」
-へぇ、それは二人目をご出産されてからですか?
尾上さん:「資格は、産前・産後の産休を利用して取りました。家でできるような、アロマのインストラクターや整体師の資格です」
-それで退職されて、いよいよ女性起業家となったわけですね?
尾上さん:「起業と言っても…、1人4000円のお客様が月に2人ぐらいしか来なくて、鳴かず飛ばずでした」
-え?じゃあ、生活も厳しかったですよね?
尾上さん:「そうですね。さらにこのあと3人目を出産したんです。それで、このままじゃあ生活も大変ということで、整体師の資格を生かすことができる“日帰り温泉のマッサージ”へ働きに行くことにしました」
-マッサージということは、指名制ですか?営業畑で慣れていた尾上さんなら、指名もたくさん取れたんでしょうね?
尾上さん:「私も、不動産屋さんへの営業では頑張って成績を収めた自負もあったし、そう思っていた部分もあったんですが、全然違いましたね」
-え?どういうことですか?
尾上さん:「商品を売るのは得意だったんですよ。物を見て、こういう売り方をすれば良いってすぐにわかったし。でも、指名を取るためには、自分を売らないといけないんですよね。会話を楽しくしたり、やさしい言葉かけをしたり…それが難しかったんです」
-商品を売るのと自分を売るのは、そんなにも違うんですね。
尾上さん:「そうですね、本当に全然違います。とても苦労しました。でも、この日帰り温泉の方がとても細かく丁寧に指導してくださって、それが今に活きてますね。それにやっぱり、私自身は、物を売るのが合っているんだな、って思いました」
-なるほど。葛藤があったわけですね?
尾上さん:「はい、その当時の私は働かないといけない状況だったのですが、お金のために揉んでいても楽しくない、これじゃないというモヤモヤ感はずっとありましたね」
こうして尾上さんのモヤモヤ期はしばらく続くわけですが、じっとしていたわけではありません。
このモヤモヤの状況から脱するために、ある意味ストーカーと肩を並べても劣らない求職活動を開始するのです。
30代の尾上さんには、妊娠に出産、子育て、起業など、大きなイベントがたくさんありました。
その中で、得意だと思っていた“売る”という行為は、実は対象物が変化することでとてつもなく難しいものになることにも気づいています。
それでもモヤモヤに押し潰されたり、そのときの状況に流されたりせず、20代で知った“自分が輝ける立ち位置”を取り戻すことを考えます。
起業をすれば、事業が思い通りにいかないことも多々あります。そんなとき、状況をよく把握して考え、日頃備えておいたパワーをシフトチェンジに使うことはとても大切ですね。
・状況をよく把握する力
・日頃備えておいたパワーを、モヤモヤ解決に導くためのシフトチェンジに使う
ときがわ町に移住して起業したいと考えている方も、尾上さんのこうした行動を取り入れてみてはいかがでしょうか?
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【ライター・プロフィール】
旅行記事や美容関連をはじめ、住まいや不動産、金融などジャンルは幅広い。
各地を飛びまわり、インタビューや取材などをすることに生甲斐を感じつつ、
役立つ内容や楽しんでもらえるような記事の執筆を心がけている。
楽しいことや現実逃避が大好きな遊び人ライター、山内良子。
(写真撮影は、melancholy )
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