ときがわカンパニー代表の関根です。
2022年9月3日(土)16時~18時 ときがわ自然塾「法政大学キャリアデザイン学部 梅崎修先生」を支援しました。
(私は主に、Zoom配信を、近藤さんと共に担当しました)
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○神山さんによる案内文
9月3日(土)【ときがわ自然塾】講師:法政大学キャリアデザイン学部 梅崎修先生
法政大学キャリアデザイン学部、梅崎修先生をお招きして社会が求める人材像を語っていただきます。当日は梅崎ゼミ生も参加!体験談も伺います。
子育て中のお母さんお父さん、進路に悩む保護者の皆さん、高校生大学生のみなさん、奮ってご参加ください。リモート参加もあります。
テーマ:10代からのキャリアデザイン〜今社会が求める人材像
講 師:法政大学キャリアデザイン学部 梅崎 修先生
日 時:9月3日(土)16:00-18:00 ※終了後、懇親会があります
会 場:ときがわ町トカイナカハウス(八高線明覚駅徒歩5分)
〒355-0354 埼玉県比企郡ときがわ町番匠445(Google map)
受講料:3,300円
懇親会:4,400円(飲み放題)3,300円(ノンアルコール)学生割:2,200円
リモート参加:2,200円
(梅崎先生よりメッセージ)人生100年時代、VUCAの時代と言われています。VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった造語です。つまり、子供たち、若者たちは、先行きが不透明な長い人生という「未来」を生きて行く必要があります。いい大学に入って、大企業に入れば、定年までは安心であるという時代が終わりつつある現代、われわれは「学び続ける方法」を学ばなければなりません。では、「学び続ける方法」とは何か。企業社会が求める人材像を紹介しつつ、これからの学び方についても紹介したいと思います。ゼミ活動についてもご紹介します。
■講師紹介:梅崎 修(うめざき おさむ)
法政大学キャリアデザイン学部教授。大阪大学大学院博士後期課程修了(経済学博士)。専門は労働経済学人的資源管理論、労働史
主な業績
『人事担当者が本音で明かす! 受かるエントリーシート 落ちるエントリーシート』共著 神山 典士、ポプラ社、2021年
『日産・ルノーアライアンス オーラルヒストリー―グローバル提携時代の雇用・労使関係』共編集、慶應義塾大学出版会、2021年
『学生と企業のマッチング―データに基づく探索』共編著、法政大学出版局、2019年 ほか多数。
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当日は、リアル参加8名+梅崎ゼミの学生(4年生)、オンライン参加2名でした。
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16時10分、まずは、参加者の自己紹介。その後、梅崎先生による講演がスタート。
テーマ:10代からのキャリアデザイン〜今社会が求める人材像
●梅崎先生
・企業の人的資源管理が専門。
・「人事の統計分析」「日産、ルノーアライアンス オーラルヒストリー」を研究
・大学や新人向けにキャリアを語るの難しい。
・マンガを活用
●キャリアとは?
・キャリアを「職業生活」と答える人が多い。
・キャリアとは「轍(わだち)」
・人生に残る履歴。
・心理学におけるライフサイクル、ライフコースが、近接領域。
・20年前から盛んになってきた。就職氷河期の影響。
・どう選ぶか悩まずに済んだ時代もある。例)江戸時代 身分がそのまま仕事。
・今は選択が過剰にある。どう選択すればよいかの悩み。
・「雇用の未来」キャリア型雇用(組織内キャリア形成)は終わった。(Cappelli,1999)HRMの研究
・アメリカ Welfare capitalism
・60年代、70年代は、企業コミュニティーを持っていた。80年代に崩れてきた。
・アメリカ的な長期雇用システムがあった。
・ジョブをどういう順番で経験するかのルールがあった。それが無くなる。
・90年代の日本 成果主義。
・創業して、30年ぐらいたつと、人事の問題が起きてくる。ポストが足りなくなる。
・組織は、必ずピラミッドになる。
・人生100年時代という無理ゲー。
・キャリア「デザイン」自分で全て設計するのは無理。
・オズボーンの「無くなる仕事」という予測は外れている。
・これだけ学んでいれば食いっぱぐれない。
・日本企業が困っていることから、仮の能力観を定義できるのでは。
・日本経済は、長い停滞にある。
・少ない椅子を争うか。
●必要とされている能力
・適応よりも、自律力。
・今の若者は、適応力が高い。
・組織がダメなら、適応したらダメ。
・線路(伝統的日本的雇用)→道路(自分で選ぶ)
・チャレンジする仕事に入るのが遅い。順番待ち状態になっている。
・不安だから、めちゃくちゃ計画を立てる。
・「即時判断の感覚」が自律には必要。
・Hall(1996)「プロティアン・キャリア(変幻自在)」企業内心理学
・質問項目で「態度」を測定する。
・プロティアン因子が高い人は、組織内で昇進が早く、収入も高い。
・認知能力(IQ、試験)と非認知能力(性格スキル)
・非認知能力は、就学後も形成可能。
・「大学の時、勉強してなかった」自慢をする50代以上
(上記資料は、梅崎先生のスライドから)
・入社時点の能力よりも、今後の能力が伸びるかどうか、つまり「学習の加速度」を評価している。
・Trainability(訓練可能性):学ぶ力を学ぶ
●「学ぶ力」とは?
・学生さんから見たら、どんな力?
・覚える力かも。
・学校の空間、学力に特化している。先生側が答えを持っている。それをあてる。
・会社に働いて先輩から学ぶ。答えが無いかもしれない。
・高校までの勉強と、大学の勉強にはジャンプがある。
・謎を見つけて、好奇心をもって考える。
●格差社会を予言
・Reich 「The Work of Nations」
・シンボリックアナリスト:情報を加工して問題解決できる人
●ポスト近代型能力
・近代型能力:基礎学力、標準性・・・ポスト近代化能力:生きる力・・・
・本田「多元化する能力と日本社会」 「多元化する能力と日本社会」 | 学び上手は、教え上手 | 株式会社ラーンウェル (learn-well.com)
・学力=基礎の上にキャリア教育
・不安の正体:有名大学→大企業=安定とは思えない。
・学力以外の能力を育成するには、幼児期が重要であるらしい。
●キャリア自律は、幸せ(Well Being)になる方法
・会社縁しか無ければ、きつい。
・Putnam 「孤独なボウリング」
・結社的なつながりを作るのが、伝統的なアメリカ社会。
・地域縁が減ってきている。
・外的キャリア達成は、市場か国家に頼るしかない。
・内的キャリア達成は、人生、生活への満足につながる。あえて作ることが必要。
・社会関係資本(Social capital)
●梅崎先生の考え
・すごい才能(Gift)は運に任せる!
・意欲、忍耐力、自制心は、規律訓練で身に着く。
・キーワードは「集団的創造性」
・日本企業の「閉塞感」
・両利きの経営:探求(探索)、活用(深化)
・チーム/グループのクリエイティビティ:ここが企業にとっての勝負所
・Team creativity ← Team communication skill(サイボウズ)
(上記資料は、梅崎先生のスライドから)
・自己開示力が重要。
・心理的安全性が低いときに、自己開示ができるか。
・自己開示ができる人の周りには、人が集まってくる。
・訓練で固い力(忍耐)よりも、柔軟なレジリエンス
●梅崎ゼミでの取り組み
・2年生の1月から、3年生の12月まで1年間。
・3年生で取り組んだ「グランドレベル」調査報告書
・「地域活性化の手段として街の路上を活用する理由」
●学生から20分の発表
・研究テーマ:グランドレベル
・パブリックとプライベートの交差点(田中元子さん)
・事例:東京ベンチプロジェクト
・都市の効率化、無機質化により、歩くことの楽しさが失われているのでは?
・憩う、流れる、集まる空間。
・あふれる、余白のバランスが重要。
・小エリアだけでなく、大エリアも含めた開発、活性化が必要。
・地方は「車中心」
・歩行の楽しさ
・まちづくり企画@池袋本町
・暗渠 昔の川
・カレーキャラバン
●探求的学習
・たくさんの写真から発想できることは何か
・3つの抽象概念を抽出
・企業で役立つ能力の学び。
・それを皆でやって。卒論は一人で。
・アイデアが出るときのワクワク感(チームクリエイティビティ)
●質疑応答
・教育者は危険。
・相手を全部変えるのは無理。
・学力+αが重要では。
・好奇心(態度)は、伝播しやすい。
・楽しそうなことは、伝播する。
・ゼミ生が、答えがない問いに向き合えるのがうらやましい。
・大人には謙虚さが必要。
・一般の人が、教員になることについては?
・中学校教員の長時間労働の理由の一つが、部活。
・部活をやりたくて、中学校教員になった人もいる。
・変幻自在に変えていくと、アイデンティティが無くなる。「自分が何か」を見失う。
・人は仕事に意味を見出す。
・Job crafting 仕事を手作りしていく。間違ったクラフティングになる可能性もある。
・硬直的ではなく、柔軟なアイデンティティが必要では。
・Well beingと柔軟なアイデンティティを一致させる。
・インターンシップによる変化。「展望化」「焦点化」の両方が大事。
・役者をやって就職してない。現在は事業のオーナー。
・実家の経済力に支えられてきた。
・両親への恩返しという想いで仕事をしている。
・半径5mの関係性が狭い。
・だから、非認知能力が低いのでは。
・豊かな発想を学べている環境に、梅崎ゼミにはあるのでは。
・「法政大学一 歩くゼミ」が梅崎ゼミ。
・宮本常一の「民俗学の旅」
・「親との関係」が、第一空間。学校が、第二空間。変なおじさん、お姉さんがいる、第三の空間。
・江戸時代だと、寺子屋があり、藩校があり。
・家庭は閉鎖的。
・小室直樹という哲学者。地域の人にお金を出してもらって、勉強した。
・郷土の人に支えられたという互換性を越えた愛情。
・一方的な愛を受ける。すごい支援をしてくれた人がいる。恩返しをしたい。
・若い人たちに、放出する。そうすれば、爆発するでしょう。
・対人サービス業者だけど、シンボリックアナリストとになれるか?
・十分なれる。
(上記写真は、リエさんが撮影)
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18時30分、終了。
梅崎先生、ゼミ学生の皆さん、参加して下さった皆さん(比企起業大学からは、よしきさんとリエさんが参加)企画して下さった神山さん、どうもありがとうございました!
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