ミニ起業家って?

ときがわカンパニー代表の関根です。

ioffice(ときがわ町起業支援施設)では、「ミニ起業家」を支援すると謳っています。

では「ミニ」起業家とは、どの程度の「ミニ」なのか?

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私自身は、年商300万~1000万円ぐらいを「ミニ起業家」と考えています。

『2016年版 小規模企業白書 中小企業庁編』では、このレベルのミニ起業家を「フリーランス」として紹介しています。

●「フリーランス」

フリーランス*=①SOHO(Small Office Home Office) ②個人事業者 ③常時雇用している従業員なし ④自身がフリーランスと認識 (2016年版 小規模企業白書 中小企業庁編 p208)

*フリーランスと似た概念として「インディペンデント・コントラクター Independent contractor」(独立業務請負)がある。「雇わない、雇われない働き方」を志向。

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●フリーランスの年収

・年収 300万円以上~500万円未満 約25%
・年収 500万円以上~800万円未満 約13%
・年収 800万円以上~1000万円未満 約3%

(ちなみに、こういう調査で出てくる「年収」は、「年商(年間売上)」と考えてもよいと思います。実際、起業初期の段階においては、自分の給料(年収)を払える売上まではいかず、年間売上(年商)=自分の収入ぐらいの感覚のミニ起業家が多いと思います。年商 数千万円いくようになって初めて、自分の給料(役員報酬)を出して、年収 数百万円~1千万円いくのが、実際だと思います。仮に、私が起業初期に、こういう調査に協力したとしたら「あなたの年収はいくらですか?」という問いに対しては、年間売上(年商)で答えると思います。)

例えばの目安ですが、

・独立1年目は、月25万円の稼ぎを目標に、年商300万円。
・独立2年目は、月50万円の稼ぎを目標に、年商600万円。
・独立3年目に、月80万円~の稼ぎで、年商1000万円を目指す。

その後は、年商1000万円をコンスタントに続けていく。

感覚知ですが、年商1000万円までは、1人で稼げますが、それ以上になってくると、他の人の力を借りる外注が増えてくると思います。

実際、それは次のデータからも示唆されていると思います。

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●フリーランスの顧客

・年収300万円以上~1000万円未満の場合、徐々に「中規模事業者と大企業からの仕事」が増えている。
・年収1000万円以上の場合、「大企業からの仕事」が、約1/4。

つまり「ミニ起業家」として、年収300万円以上~1000万円を目指すなら、「法人客」を増やす必要があるということです。

年収300万円未満のフリーランスの場合、仕事の約4割(38.7%)は、「小規模事業者」からの発注です。これは仮説ですが、おそらく「年収1000万円以上のフリーランス(小規模事業者)」が、年収300万円未満のフリーランスに、仕事を出している可能性があります。

実は、私のもう一つの会社(ラーンウェル)もそうなのですが、顧客は、一部上場企業をはじめとする大企業が中心です。そうすると、私一人では回せないので、フリーランスの講師の方々に、仕事をお願いしています。

つまり、年収1000万円以上になると、年収300万円未満のフリーランスへの「発注者」になっている可能性があるのです。

もちろん、年収1000万円の小規模事業者のみが、顧客のままだと、年収300万円以上の壁を破ることができません。だからこそ、複数の顧客(特に法人客)を開拓する努力が必要になってくるのです。

そのような課題をもつ「ミニ起業家」にとって、必要な支援とは何でしょうか?

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●ミニ起業家が求める支援

iofficeとしても重点的に支援したい「30代以下」のフリーランスの場合、

1)フリーランスが集えるネットワーク等の整備 32.6%
2)技能を修得・維持・向上する事ができる研修機会 31.2%
3)フリーランスの仲間と仕事ができるスペースの提供 28.3%

を求めている割合が多いです。

iofficeは、まさに、ミニ起業家が「集い、育ち、稼ぐ」場ですから、30代以下のフリーランスが求めていることと合致しているといえます。

特に、私自身の強みは、「法人客の開拓(B2B)」ですので、年収300万円~1000万円を目指すミニ起業家達に、少しでもその「考え方」「やり方」を教えられたらと思っています。

(1996年から、ず~っと営業畑を歩んでいます。営業に関する本も出版していまして、法人営業担当の方々には、参考になるというご評価を頂いてました。)

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