ときがわカンパニー代表の関根です。
2022年3月12日(土)11時~13時、第13回「ときがわ自然塾」スペシャルを、トカイナカハウス神山さんとの共催で、開催しました。
(私は主に、Zoom配信を、近藤さん、小林和馬さんと共に担当しました)
===
○神山さんの案内文
3月12日(土):石破茂講演会「この国の再生は地方から〜地方創生を国民運動へ」
【自然塾スペシャル】
さあ、いよいよときがわ町に石破茂さんの登場です。
初代地方創生相としてお呼びしました。
3月12日に開催される「石破茂講演会」のオンライン参加チケットを2,200円で販売します。奮ってご参加ください。
3月12日(土)
<第1部>11:00~
石破茂講演会「この国の再生は地方から〜地方創生を国民運動へ」
<第2部>12:00~
パネルディスカッション「地方の自立を語ろう」
【パネリスト】
松村豪太さん
宮城県石巻市リボーンアートフェスティバル事務局長、石巻2.0代表
山崎 寿樹さん
ときがわ町株式会社温泉道場代表
水嶋智さん
国土交通省前鉄道局長、現整備新幹線担当
課題満載のこの国にあって、石破さんは全自治体の3分の1近くを回って実態把握と課題解決のアイデアを探っています。
地方が疲弊したママでこの国が蘇るわけがない!
この国は150年間も上り列車に乗らなければ幸せになれないという幻想を振り撒いて来た!
いまこそ「下り列車に乗った幸せ探し」ができる国に作り直さなければ!
この日はその決起集会となります!奮ってご参加ください
日時:3月12日(土)
第1部 11:00~ 第2部 12:00~
オンライン(Zoom):2,200円(税込)
===
東京一極集中は持続性がない〜石破茂氏が語る地方創生への意思(上)
富国強兵のための制度が引きずる負の遺産
https://webronza.asahi.com/business/articles/2022022800006.html?page=1
中学生たちが発見した地元の力と面白さ〜石破茂氏が語る地方創生への意思(下)
学校でこそ教えるべき「地元の魅力」
https://webronza.asahi.com/business/articles/2022022800007.html
===
当日(3月12日)10時45分~ 太鼓の演奏と共に、参加者が来場。
10時55分~ 神山さんの進行でスタート。
11時~ 石破茂さんの講演(私の理解の範囲でメモ書きします)
○石破茂さん
・竹下首相「この1億円を、それぞれの市町村がどう使うか」が課題。
・自民党は「地方を良くする」ことを一生懸命やってきた政党であった。
・列島改造、田園都市、ふるさと創生等は、素晴らしいが「できたらいいな」の発想。経済がのびてた時代の考え方。
・地方創生は「できないと国が潰れる」という危機感が必要。
・昭和から平成にかけて、人口がのびていた。令和は、1年に50万人が減っている時代。
・2100年には、5000万人規模になる。
・人口が減り、経済も伸びない。
・面倒くさいことは先送り。そのうち、何とかなるだろうと。
・恐ろしい勢いで人口が減っている。
・日本最大の課題は、急激な人口減。
・人口が減ると、何が起こるか。
・モノが売れなくなる。GDPも伸びない。
・資本主義が何故伸びたか。人口が増える。人々が「より良いものが欲しい」という欲望。適正な金利がつくこと。
・金利というのは、お金に値段がつくということ。市場原理が回っている。
・何故人口が減るのか?結婚する人が減ったことが一つ。
・女性に、家事、育児、介護の負担がかかっている。
・出生率の高い県は、九州、沖縄、鳥島。ダントツに低いのが東京。
・東京の婚姻率は高いが。秋田県は婚姻率が低い。
・一番結婚して、一番子供が生まれない東京に、若い人が集まってきている。
・コロナのせいで、婚姻率が最低。顔が見えない、距離もおかれた。里帰り出産が無くなった。
・東京一極集中を解消しないと、国が亡びる。
・欧米に、一極集中は起こってない。
・首都一極集中は、韓国、台湾、日本で起こっている。
・江戸に一極集中しないよう、江戸幕府は苦心してきた。どうしたら人が江戸に集中しないか。
・地方には、地方の文化、経済、教育がある。
・地方分権。
・そのために、大量輸送手段を作らなかった。
・馬車や大型帆船も作れるが、作らせなかった。
・大井川にも、橋を架けられたが、あえてかけさせなかった。
・「天下泰平」が江戸幕府のキーワード。
・「殖産興業」「富国強兵」という価値観に変わった。
・そのための「東京一極集中」だった。
・明治40年から国勢調査が行われた。その前は、新潟が日本一人口が多かった。
・日本海側を「裏日本」と呼んだのが、明治40年代後半。
・テーマソング「ふるさと」 うさぎおいし~♪ 「志を果たして、いつの日にか帰らん」
・サクセスストーリーは、地方から東京に行って、東京で成功し、地方に帰る。
・日清、日露、第一次世界大戦を通じて、日本が世界の5強になった。
・1945年、第二次世界大戦。アメリカは、日本が貧しいままでいると、ソ連に取られると考えた。
・日本の経済復興をすることにした。そのために、もう一度、東京一極集中を進めた。
・メディアの本社は東京にある。
・1968年、日本は西ドイツを抜いて、世界2位のGNPとなった。
・公共事業と誘致企業により、地方を活性化しようとした。
・公共事業は必要。防災。
・道路、橋、トンネルは、50年でダメになる。
・同じものを、安く沢山作るというビジネスモデル。
・それなら中国の方が得意。
・自動車が、家電商品になっていく。
・全てが上手く言っていたのが、昭和30年代。3種の神器。
・人口が増えた。皆と同じものを欲しがった。賃上げ、設備投資が増えた。
・今の若い子に「何がほしい?」と訊くと「別に」と返ってくる。
・農業、漁業、林業の生産性を上げられなかった。
・伸ばすような政策をしてこなかった。
・日本の排他的領域は、第6位。体積は、第3位。
・森林率は、先進国では世界1位。山は荒れ放題。林業の生産性を上げなくてもやってこれた。
・ポテンシャルはある。
・その町のことは、その町が知っている。
・霞が関も、埼玉県庁も分からない。
・自分の町のことは、自分で考えてください。それが「地方創生」
・そうしたら、出来ない理由をあげてきた。
・「産官学金労言」
・中学生が町のことを考える。
・地方銀行、信金は、お金を貸すために、真剣に地方のことを考えている。
・人材派遣を行った。若い役人が、地方に行って仕事をする。
・RESASシステムで情報提供。
・お金も国から必要であれば出す。地方創生交付金として。
・町の総合計画を知っている人は少ない。
・「今だけ、ここだけ、あなただけ」が、地方創生のキーワード。
・住民しか分からない。温泉のお湯を自動販売機で売っているのは、ときがわ町だけ。
・「おーいお茶」のロケ地が、三波渓谷。
・宮崎県小林市の宣伝ビデオは面白い。https://www.youtube.com/watch?v=jrAS3MDxCeA
・中学生が作った。自分の町のすばらしさを中学時代に学ばないと、帰ってこない。
・どうやったら自分の町がよくなるか。それを勉強するために、都会へ出ろ。
・国として「地方創生」を政策の真ん中に置くべき。
・JR九州「7つ星」 世界一の列車を作りたかった。
・新しい日本を、地域から作っていく。
石破茂さん登場。「ホントに来るの?」と疑っていた人もいたそうですが、ホントに来ました笑
— 風間崇志@地域でしごとを共につくる人×元公務員 (@manabi_shigoto) March 12, 2022
講演の内容についてすべて納得というわけではないですが、「地方創生」の意味するところは「地域がどうすればよくなるかは地域が考える」ことに関しては共感です。
話し方、ストーリー展開はさすが。 pic.twitter.com/zsTjfdDwjX
===
12時~
●パネルディスカッション
松村豪太さん
宮城県石巻市リボーンアートフェスティバル事務局長、石巻2.0代表
山崎 寿樹さん
ときがわ町株式会社温泉道場代表
水嶋智さん
国土交通省前鉄道局長、現整備新幹線担当
―――
○松村豪太さん
・世界で一番面白い街を作ろう
・宮城県石巻市 「眠りゆく街、あきらめの空気」
・東日本大震災の震源に最も近い自治体。
・ISHINOMAKI2.0 鍋をつつきながら町について語る
・オープンでクリエイティブな地方都市のモデルを、しがらみにとらわれず被災地から生み出す。
・面白い「人」の誘致 クリエイティブクラスとヒッピー。
・石巻が面白そうだと、移住し、挑戦を始める人が増えた。
・「Reborn Art」クリエイティブで多様な循環を被災地から創出する。
・路地にクリエイティブはお店が集まり始めている。
―――
○石破さん
・そこでないと出来ない。それが路地にはあるはず。
・ネット販売により、リアルな買い物の楽しさが減った。
―――
○山崎 寿樹さん
ときがわ町株式会社温泉道場代表
・2011年からときがわ町に関わっている。
・2011年3月9日に設立。
・100名の半分が新卒。
・稼げる場所を作り、沢山の税金を払う。
・おふろから文化を発信する。
・8店舗、何一つ同じものはない。
・民間の力で、地域に稼げる仕事を作っていく。それが地域貢献。
・SDGsに基づく取り組み。
・直営8店舗、FC3店舗。
・箱モノを生き返らせる。
・埼玉武蔵ヒートベアーズ。3年前から経営。
・海なし県埼玉で、サバの陸上養殖に挑戦。
・いざという時の防災拠点としての温泉。
―――
○石破さん
・昭和の温泉は良かった。ケロリンの桶。
・防災拠点としての温泉という発想は無かった。
・温泉に入って健康になる。ドイツでは温泉療法が確立されている。
・マイクロツーリズムの拠点。日本人も外国に行かなくなった。
===
○笠原さん
・街づくり会社。地域商社。
・もろやま創生社。
・毛呂山町、20代前半が、人口構成的に多い。(大学もあるため)
・大学卒業と同時に、地域を離れる。
・魅力的な仕事ができるよう。
・事業創出。
・大学と連携しながら、ビジネスコンテストを実施。
・町からふるさと納税の運用代行をしている。
―――
○石破さん
・敏感でないと仕事は出来ない。
・どうやってお金を稼ごうか。それは民間でないと分からない。
・しかもそれをサステナブルにしていく。
・外からお金をもってきたか、自分の町から外に出ていくお金をいかに止めたか、それが地域商社の価値を測る指標になるかも。
===
○水嶋智さん
国土交通省前鉄道局長、現整備新幹線担当
・成田空港の反対派とのやり取り。
・新幹線が延伸したおかげで、本社を地域に移せている。
・地方の交通がピンチ。鉄道とバスが赤字。
・事業者任せではなく、地域社会による関与が必要。
・定住人口が偏在している。地方の人口が減っている。
・交流人口、関係人口の拡大に活路。
・公共事業による所得の再配分は出来ない。
・インバウンド 2019年 3200万人。4.8兆。
・「住んでよし、訪れてよしの国づくり」
―――
○石破さん
・鉄道と学校がダメになって栄えた地域は無い。
・人口が減るところから先に、鉄道、道路を整えるべき。そうでないと、整備された時には、人がいないという状況になる。
・鳥取、島根間は、特急往復5件のみ。広島、岡山間は、100件。
・富士山は、間違いなく爆発する。活火山だから。
・火山灰は、ガラス。水の10倍重い。
・東京23区の機能を分散させないと、日本が滅ぶ。
===
○意見交換
・どういう政策を、霞が関に提案していくか。
○松村さん
・移住、ゼロサムゲームにしても幸せにはならない。
・「おらが村」で、排他的にならないよう。
・地方の相対化が重要では。
・被災地は、交流が得意な地域になった。
○山崎さん
・規制緩和することで、新しい宿泊、観光業。
・河川、海に、宿泊施設を浮かべられる。
・廃校の利用用途の制限が厳しいのでもったいない。
・今ある公共財の利活用。
・そのための法整備、特区、規制緩和。
・使われてない時間がある球場。
○水嶋さん
・地域づくりの担い手が変わってきた。
・説得力がある。
・官と民の役割分担。
・ルールは変えられる。
―――
○石破さん
・久しぶりにウクライナ以外の話をした。
・良い例が地方にあるのに、東京は動かない。
・ブルドーザーのコマツ。本社が赤坂にある必要はない。石川県小松市に本社を移した。結婚率、出生率が上がった。
・世の中は変えられる。
・ときがわから変えていく。
・ハンガリー 出生率上昇。やれることを全部やった結果。
===
●霞が関への提言
○高坂さん@千葉県匝瑳市
・総「半農半X」社会へ。
○水嶋さん
・対流促進型国土をつくろう!
・志をはたしに、ふるさとへ
○山崎さん
・土地建物の利用用途ルールの緩和
○松邑さん
・地域にクリエイティブな生態系を育む
パネルディスカッションでは、ときがわ町の玉川温泉で創業した温泉道場の山崎社長、石巻市で活動している松村氏、国交省の水嶋さん氏が登場。
— 風間崇志@地域でしごとを共につくる人×元公務員 (@manabi_shigoto) March 12, 2022
「ルールは変えられる」
「地域に関わる人がいかにやりやすいルールにしていくか」
やはりここが地域創生の核心だと思います!#地域創生 pic.twitter.com/EAdKoXracw
===
13時過ぎ、iofficeに移動し、懇親会。
その後、ときがわ町起業支援施設iofficeで関係者の方々による交流会。これまで見たことのない異様な光景でしたw
— 風間崇志@地域でしごとを共につくる人×元公務員 (@manabi_shigoto) March 12, 2022
さりげなく?拙著『地域でしごと』も卓上に置かれていますよ。#起業支援施設ioffice#ときがわ町#地域でしごと pic.twitter.com/WXDcX90ZH8
石破さんが「ときがわカンパニー通信」を折りたたんで持ち帰ろうとしてくれています。嬉しいです!
神山さんに促され、私たちの活動「比企起業大学」についても紹介。
(ここから先の写真は、Kazuma Kobayashiが撮影)
https://twitter.com/manabi_shigoto/status/1502747936244994048
書籍「地域でしごと」の共著者 風間さんにも話をしてもらいました。
「すごい本棚ですね」と言われたので、「実は、ときがわ町には本屋が無かったので、仲間と月1回の古本市を、3年ほどやってます。そのお陰か、今ときがわ町には、移動絵本屋さんと、蔵を活用した本屋ができました」と伝えました。
「(このオフィスを借りるのに)家賃を払ってるの?」と質問されたので、「はい。払ってます」と回答。
石破さんと名刺交換をさせて頂いた際、こんな言葉をもらいました。
「(人材開発の仕事をしているからこそ)こういう本が集まってるんですね。そうでないとなかなか読まない本だと思いました。」
「本を読まないと、頭が悪くなるからね。」
読書好きと言われる石破さんから、本屋の選書を褒められて、嬉しかったです!
お忙しい中ありがとうございました。
そして、貴重な機会を作って下さったトカイナカハウスの神山さん、受付等、準備運営にご尽力下さったスタッフのはるなさん、遠山さん、原さん、森田さんを始めとする皆さん、ありがとうございました!
===
●参加された細田さんのFB記事
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=484863273236771&id=100051393069994
●風間さんのブログ記事
ときがわ町で行われた初代地方創生大臣・石破茂さん講演会に参加しました(2022年3月12日)
投稿者プロフィール
最新の投稿
- 比企ら辺まるごとキャンパス化計画2024年11月2日まるキャン丸太看板立て地を、山伏の瀧田さんと視察に。
- ヒト(比企の人)2024年11月2日「都幾山慈光寺縁起抄」を西澤さんがまとめて下さいました。
- 比企ら辺まるごとキャンパス化計画2024年10月30日まるキャン「丸太看板」の御見積金額を頂戴しました。
- イナカライフ事業部2024年10月28日燻り&焚きビール